ワーママ しろくまっこ の日常

日常の些細なコトが気になる一男一女のアラサーワーママ。

子育ての視点から視る『メモの魔力』レビュー

こんにちは、しろくまっこです。

 

以前から気になっていた『メモの魔力』をkindle版で読みました。

 

来月から仕事復帰。

1人目の息子の時にはいきなりフルタイム復帰→余裕のない日々でしたが今回は1.5Hの時短勤務からスタート。

2回の育休中に実感した子供たちと過ごす時間の尊さ。

日々に忙殺され余裕のない毎日を過ごし、いつのまにか子供たちが大きくなってしまってはあまりにもったいない。

私なりの「ワークライフバランス」の考えをブレずに持ちながら、仕事をしたい。

 そんな想いからこの本を読み進めました。

 

本の中には仕事をする上で役に立つ内容ももちろん詰まっていましたが、「子育て」という視点から視ても得られるものが沢山詰まっていました。

 

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まずは、この本で云われる「メモ」に対しての考え方を軽くご紹介します。

 

「記録」としてのメモではなく、「知的生産」のためのメモ

 

メモというと、講義を聞いて忘れてはいけない事をメモする、ごま油がなくなったので次買い物に行くまでに忘れないようにメモする、等「記録」としてのメモを思い描きますが、この本での前田氏の考えは違います。

メモをとるとあらゆる日常の出来事を片っ端からアイディアに変換できる

それは街中で目にする広告であったりTVからの情報であったり。

一見、なんでもないような情報をスルーするのではなく

「なぜこの映画はヒットしているのか」

「このCMになぜ目が留まったのか」

その「ヒットしている」「目に留まった」事実をメモし、思考を止めないことで日常をアイディアに変えられるというのです。

本では、その事実(ファクト)をメモし、抽象化し、転用する…という一連の思考を繰り返すことで知的生産性や構造化能力、傾聴能力等の5つのスキルがあがると書かれています。

 

しかし「メモの魔力」はこうした能力向上だけに留まらないと前田氏は繰り返し説きます。

大きく言えば、「自分の未来が変わる」、「人生が豊かになる」というのです。

少し大げさ…スピリチュアル本なの?と一見思いますが、あながち夢のような話でもないかもしれません。

これは、これから子供たちが将来を考える上でとても大事なことだと、読み進めながら思いました。

 

「やりたいこと」を明確にしたい、させたい。という想い

 

また、メモの効用は、アイデアを生み出すことに留まりません。

対象を「自分自身」に向けることで「自分とは何か」も見えてきます。(中略)

今の時代、自分を知ることはすごく大切です。今後、どれだけお金を持っているか、ではなく、人の感情や共感などといった「内在的な価値」こそが評価対象になるという「価値経済」が大きく勃興することは、ほぼ間違いないでしょう。そんな時代の中で「自分をよく知って何かに熱中している人」こそ、多くの共感を集める人になる。すなわち価値を持つのだと強く思います。

 

この文章の中の「自分を知って何かに熱中している人」に私はずっと強い憧れを抱いていました、いや、今も抱いています。

 

就職活動の際「自己分析」というものをし、自分に合った企業を探し、志望動機を考え、面接を受ける。

現在サラリーマンとして働いている人であれば誰もが通った道だとは思いますが、私は「自分のやりたいこと」が最後まで見つけられず、10年経った今でも見つけられていません。

仕事の先にある「生活の理想」は誰よりも持っていたので「どこ(地域)で働きたいか」という希望だけは明確にありましたが、仕事内容については、「やりたいこと」ではなく「できそうなこと」ができる企業を選び、受けた、というのが私の就職活動であり、今の仕事です。

 

思えば幼い頃から「将来の夢」を聞かれるのが嫌いでした。

 

 

自分でいうのも…ですが私は幼少期から勉強が周りの子よりも得意でした。

テストや試験という点数だけが物差しとなる場面ではよく褒められ、高校も地域では一番の偏差値の学校に通っていました。

しかし、周りの友達が夢を持って勉強している傍らで、いつまでも「目の前の試験のために勉強する」だけの私。

もちろん、そんな知識は頭に定着することもなく、大学受験は失敗。

その後もやりたい事は見付けられず、なんとなく就職。というつまらない人間です。

 

現在は、2人の子供にも恵まれ、なかなか幸せな生活を送れてこそいますが、子供たちには親を反面教師にして自分のやりたいことを見つけてほしい。その想いを持って、必要な勉強に夢中になってほしいと心から願っています。

 

「人生のコンパス」を自分の手で掴んでほしい

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現在息子は3歳。娘は0歳。

そんな子供たちが成人し、仕事に就く頃には現在の就職活動のような流れは無くなっているかもしれません。また、生き方の選択肢も広がり、現在よりも自由な世の中になっているかもしれません。

しかし、「自由」というのはそれだけ、「自分」を持ってない人には生きづらい世界です。

そして変化する時代の中で必要になるスキルも変わってくる。

教育を受けさせる私たち親は、どんな勉強を、どのような方法でさせたらいいのか、わからなくなることがあります。

でも、いくら時代が、勉強方法が、就職の仕方が変わっても「自分を知り、好きなことを知り、何かに熱中できる人」は強い。

息子や娘にはこの「人生のコンパス」、「人生の軸」を自分自身で見つけてほしい。親の私はそのために色々な経験を積ませてあげたいと思います。

 

『タコわさ理論』でやりたいことを見つける確率を上げる

 

本の中で、「どうしてもやりたいことが見つからなかったら…?」と不安を抱く読者を想像し前田氏が「タコわさ理論」と呼ぶ例えがあります。

これが、なるほど、子育てにも通じるな、と思えました。

 

例えば、「明日もし地球が終わるとしたら今夜何が食べたいか?」と小学生に尋ねたとします。おそらく、ハンバーグとか、カレーライスとか、からあげとかそういった答えが返ってくるでしょう。そこで「タコわさが食べたい」と言い出す子がいたら、そうとう渋いです。いや、おそらく、そんな子はいません。(中略)

何らかの対象に「好き」という気持ちを向けたり、「こんな風になりたい」という気持ちを抱くのは、原則として、経験が多大に影響しています。

経験していないこと、知らないころは「やりたい」と思う事さえできないのです。であれば、経験の数を増やして、「やりたいこと」を見つける確率を上げましょう(後略)

 

 

親の私が子供の「やりたいこと」を見つける手助けをするためにできること…いろんな角度から方法はあると思いますが、その中の一つとして、世の中にはたくさんの職業があると早い段階から気付かせることがあると思います。

 

改まってではなくて例えば保湿剤を貰いにいつもの皮膚科、薬局に行くときに看護師さんの仕事、薬剤師さんの仕事はこんなことで、その人たちの仕事があることで困っている人が救われること。

いつも食べているお米はどうやって出来て、どうやってスーパーに並ぶのか教えること。そうした日常の中で見過ごしてしまいそうな事を会話にすることで子供なりに視野を広げることもできるでしょう。

もう少し大きくなったら、実際にその職業に就いている知人に、その仕事について聞く機会を与えてもいいかもしれません。

そんなとき、「自分自身の軸」を少しでも持つことができていれば、少しずつ夢に向かって何をすべきなのか、見えてくるかもしれません。

 

まずは「練習」、そして「習慣」に

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色々と書いてきましたが、まずは私自身がこれからのまだまだ長い人生をどう生きていきたいか。自分の想いや、日常から得た気付きをメモにすることで具体化し、具現化していきたいと思います。

 

そして子供たちに、「なんだかお母さん、毎日楽しそう。」と思ってもらえたら、今度はそのノウハウを、今度は私が前田社長に代わって子供たちに『メモの魔力』を教えてあげたいと思います(^^)

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!